経理の転職

未経験から経理に挑戦!履歴書・職務経歴書の書き方と面接対策

はじめに

未経験から経理職を目指す方にとって、履歴書や職務経歴書の作成、そして面接対策は大きな壁に感じるかもしれません。しかし、ポイントを押さえて準備すれば、経理未経験でも自分の強みをしっかりアピールすることができます。本記事では、経理の採用責任者として、経理未経験者の書類選考や面接をする立場から、履歴書・職務経歴書の書き方と面接対策のコツをお伝えします!

未経験から経理職に挑戦するための履歴書の書き方

ポイント
履歴書はあなたの第一印象を決める重要な書類です。
未経験の場合、経理に関連するスキルや意欲を具体的に記載することで、自分の強みを伝えることができます。

学歴・資格欄に経理関連の資格を記載
「日商簿記3級」などの資格を取得している場合、必ず明記します。

未取得の場合でも、「現在取得に向けて勉強中」と記載することで前向きな姿勢をアピールできます。むしろ、未経験から経理職を目指すにあたり、簿記の資格取得を目指していないと、本気度に疑問が湧きますので注意しましょう。

志望動機欄で経理職への熱意を伝える
なぜ経理を目指しているのか、具体的なエピソードを交えて説明します。

具体例①:営業経験を活かし、経営に貢献する経理になりたい
「前職では営業職として顧客対応を担当し、売上管理や請求業務にも携わる中で、数字の正確さや管理の重要性を実感しました。より経営全体を支える役割を担いたいと考え、簿記の勉強を始めました。経理職として、会社の財務状況を正しく把握し、経営の意思決定を支える存在になりたいと考えています。」

具体例②:事務職で培った正確性と効率化のスキルを活かしたい
「これまでの事務職では、請求書処理や売掛金管理を担当し、数字の正確性を求められる業務に取り組んできました。その中で、経理の知識があればさらに業務を効率化し、会社に貢献できると感じ、簿記資格の取得を目指しました。今後は実務経験を積みながら、経理のプロフェッショナルを目指したいと考えています。」

具体例③:数字を扱う仕事が好きで、経理の専門性を身につけたい
「前職では販売管理を担当し、売上やコスト管理の業務に携わる中で、数字を扱う仕事にやりがいを感じました。特に、会社の資金の流れを把握し、経営に貢献できる経理職に魅力を感じ、簿記の学習を始めました。未経験ではありますが、持ち前の几帳面さと学習意欲を活かし、貴社の経理業務に貢献していきたいです。」

経理職未経験者向けの職務経歴書の作成方法

ポイント

職務経歴書は、履歴書よりも詳しく自分の経験やスキルを説明する書類です。
未経験者の場合は、経理に役立つスキルや実績を中心に構成することが重要です。

経理に経理に活かせる視点を加えたうえで、極力成果を数値化し、具体的なエピソードに落とし込むことがポイントです。

具体例①:営業経験を活かしたコミュニケーション力
「営業職として3年間、法人顧客100社以上と取引を担当し、売上前年比120%を達成しました。その中で、請求書発行のミスや入金管理の遅れが業務上の課題となっていたため、経理部門との連携を強化し、請求のデジタル化を提案。結果として、請求処理のミスを30%削減しました。この経験を活かし、経理職でも社内調整力を強みに、正確かつスムーズな業務遂行を目指します。」

具体例②:事務経験で培った正確性とスピード
「事務職として、1日平均50件の請求書処理を担当しておりました。過去に発生していたミス(誤入力や二重請求)を削減するため、ExcelのVLOOKUP関数を活用したチェックリストを作成し、誤処理件数を80%削減。さらに、作業時間を1日2時間短縮することに成功しました。経理職においても、数字の正確性を徹底し、業務効率の向上に貢献したいと考えています。」

具体例③:数字管理の得意さと分析力
「販売管理業務では、週ごとに売上データを集計し、Excelを活用して前年比や部門別売上を可視化。これにより、売上が低下している製品カテゴリを特定し、営業チームと連携してプロモーションを強化した結果、対象商品の売上を前年比15%増加させました。今後は、財務データの分析を通じて、経理部門から経営の意思決定をサポートしていきたいと考えています。」

注意点
具体的な事例を交えると説得力が増しますが、過剰なアピールや事実と異なる記載は避けましょう。

面接対策:経理職未経験でも成功するコツ

ポイント
未経験から経理職を目指す場合、面接官は「なぜ経理なのか?」「即戦力として活躍できるのか?」」「入社後に続けられるか?」を特に重視します。志望動機や自己PRは履歴書や職務経歴書作成の中で整理した内容を、自信をもって伝えられるように準備しましょう。加えて、「未経験でも成長し、会社に貢献できる人材か」を伝えるために、今後のキャリアビジョン・スキルアップをどのようにしていくのか、を準備しましょう。

具体例①:簿記・会計ソフトを活用したスキルアップ
「現在、簿記2級の取得を目指して学習を進めており、財務諸表の読み方や仕訳処理の理解を深めています。加えて、経理ソフトの操作にも慣れるため、無料のクラウド会計ソフトを活用しながら実践的な知識を身につけています。入社後は、業務の流れを早く理解し、会社のルールに沿った処理ができるよう積極的に学んでいきたいと考えています。」

具体例②:Excel・データ管理スキルを活かしたスキルアップ
「経理業務では、Excelを使ったデータ管理や効率化が重要だと考え、現在はExcelの関数(VLOOKUP、SUMIF、ピボットテーブル)を活用したデータ処理を学習しています。前職では売上データの集計・分析を行っていた経験があり、そのスキルを経理業務にも応用できると考えています。また、業務の効率化にも貢献できるよう、マクロやPower Queryの学習も進めています。」

具体例③:税務・財務の理解を深めるスキルアップ
「経理業務の中でも特に税務や財務の分野に関心があり、企業会計の基礎を学ぶために簿記の勉強を進めています。さらに、実務で役立つ知識を得るために、国税庁のWebサイトで税務関連の情報を調べたり、企業の決算書を分析したりしています。入社後は、仕訳や月次決算の実務を経験しながら、将来的には税務申告や財務戦略にも関わることができるよう知識を深めていきたいと考えています。」

おわりに

未経験から経理職に挑戦するには、履歴書・職務経歴書の工夫や面接でのアピールが欠かせません。
大切なのは、自分の強みを明確にし、前向きな姿勢を見せることです。
本記事で紹介した方法を参考に、一歩ずつ準備を進めてください。

成功への第一歩は、「やってみること」です。ぜひ自信を持って、経理職への転職活動を進めてください!

  • この記事を書いた人

つばめ部長

30代で営業職から未経験経理にキャリアチェンジ。IPO準備企業への転職を2回経て、現在は上場企業の経理部長として、決算や開示及び経理の採用や育成に奮闘中。

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