経理の転職

経理未経験から経理職への転職 上場企業編

経理職への転職を目指している方の中には、「未経験だから自信がない」と感じる方も多いのではないでしょうか。しかし、ポイントを押さえた準備とアピール次第で、未経験でも上場企業の経理職へ転職することは十分に可能です。本記事では、経理未経験者が上場企業への転職を成功させるための具体的な方法を解説します。

上場企業の経理職が求めるスキルと適性

上場企業では、経理業務において以下のようなスキルや適性が求められます。

ポイントは「正確性」と「効率性」

  • 正確性:ミスのない数値管理が最優先。
  • 効率性:限られた時間で成果を出すための工夫。
  • コミュニケーション力:他部署や外部との連携が必要。

例えば、売上データの入力や請求書の作成といった業務では、数字の間違いが会社全体の信用問題に直結します。また、効率よく業務を進める工夫が求められる場面も少なくありません。

上場企業の経理職に応募する際のアピールポイント

具体的な経験を活かしたアピール例

未経験者が上場企業に応募する際は、これまでの業務経験をもとに以下のような点をアピールすると効果的です。

担当業務の正確性をアピールする場合

具体例①:数字の正確な処理能力

「前職では、データ入力業務を担当し、1日100件以上の数値データを扱っていました。特に、売上データの入力ミスを防ぐため、ダブルチェック体制を取り入れた結果、入力ミスを80%削減。経理では、金額や仕訳の誤りが企業の財務に大きな影響を与えるため、この経験を活かして、正確な業務遂行を徹底したいと考えています。」

具体例②:請求処理の精度向上

「請求書処理の担当として、月間200件以上の請求書をチェックしていました。当初は入力ミスが発生することがありましたが、チェックリストを作成し、Excelの関数(VLOOKUP, COUNTIFなど)を活用してミスを防止。その結果、誤請求を90%削減し、処理時間も20%短縮しました。経理業務においても、正確性を第一に考え、細部まで注意を払った業務を行います。」

具体例③:契約書・会計データの管理

「契約書の管理業務を担当しており、顧客ごとの契約内容を正確に記録・管理する必要がありました。特に、契約期間や支払い条件の誤認によるトラブルを防ぐため、チェックリストを作成し、契約ミスを50%以上削減。経理業務においても、勘定科目や仕訳ミスを防ぐため、細かい確認を怠らず、正確な業務を心掛けます。」

業務の効率性をアピールする場合

具体例①:Excel活用による業務効率化

「事務職として、1日あたり50件以上のデータ処理を担当していました。業務の効率化を目的に、ExcelのマクロやVLOOKUPを活用したデータ入力の自動化に取り組み、作業時間を1日2時間短縮。経理業務においても、限られた時間で正確な業務を遂行するため、効率化の視点を持ち続けます。」

具体例②:マルチタスクの処理能力

「前職では、同時進行で複数のタスクを処理する必要があり、優先順位をつけながら業務を進めるスキルを磨きました。例えば、顧客対応とデータ入力を並行して行う際、スケジュールを細かく管理し、作業の遅延をゼロにしました。経理業務では月次決算など期限のある業務が多いため、効率的なスケジュール管理を活かして貢献したいと考えています。」

具体例③:業務フローの改善

「業務フローの整理を担当した経験があり、業務の無駄を省くことで効率を向上させることに成功しました。例えば、書類の承認フローを見直し、不要な手順を削減した結果、承認スピードが30%向上。経理業務でも、業務の流れを理解し、より効率的な方法を模索しながら業務を進めたいと考えています。」

他部署や外部と連携するためのコミュニケーション力をアピールする場合

具体例①:社内の部署間調整力

「前職では、営業と事務の橋渡し役として、情報共有や調整を担当していました。例えば、営業の請求データの不備を減らすため、経理と連携し、請求書発行前の確認フローを作成。その結果、請求書の修正件数を40%削減しました。経理業務においても、他部署と連携しながらスムーズに業務を進めることを意識していきます。」

具体例②:監査法人・顧客対応の経験

「契約管理の業務を通じて、監査法人とのやりとりを担当し、契約内容の確認や書類の提出を行っていました。特に、求められる資料を的確に準備し、スムーズに対応することを心がけた結果、監査対応の時間を20%短縮することができました。経理としても、監査法人や税理士と適切に連携し、正確な情報提供を行いたいと考えています。」

具体例③:社内外の調整力

「前職では、社内の複数部署と連携しながら業務を進める必要がありました。例えば、取引先との契約締結において、営業・法務・経理の各部門と調整し、必要な情報を正確に伝達。その結果、契約締結までの期間を20%短縮しました。経理業務においても、社内外の関係者と円滑にコミュニケーションを取りながら、正確かつ迅速な対応を心掛けたいと考えています。」

まとめ

経理未経験から上場企業の経理職への転職を目指す際は、正確性や効率性、コミュニケーション力といったポイントを意識して準備することが大切です。
「未経験だから」と諦める必要はありません。一歩ずつ準備を進め、希望する経理職への転職を実現しましょう!

  • この記事を書いた人

つばめ部長

30代で営業職から未経験経理にキャリアチェンジ。IPO準備企業への転職を2回経て、現在は上場企業の経理部長として、決算や開示及び経理の採用や育成に奮闘中。

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